不偏推定量と一致推定量(定義と意味)

★不偏推定量 \hat{\theta}

・定義

E(\hat{\theta})=\thetaを満足する推定量\hat{\theta}を不偏推定量と呼ぶ。

・意味

定量\hat{\theta}の分布が真の値\thetaの周りに散布していることを不偏である言う。不偏性とは、推定量\hat{\theta}の期待値をとった場合、真の母数の値\thetaとなること。すなわち、この推定量が平均的に過大/過少の推定が無いということである。

★一致推定量 \hat{\theta}_{n}

・定義

すべての\epsilon>0に対して、n\rightarrow\inftyの時、P(|\hat{\theta}_{n}-\theta|>\epsilon)\rightarrow0 となること。

・意味

標本の大きさnが大きくなるに従い、推定量\hat{\theta}が真の値\thetaに近づくということ。nが十分に大きければ、\hat{\theta}_{n}のほとんどが\thetaのごく近くに収束してゆき、推定値が真の値から大きく離れることは殆ど無いことを意味する。