統計

コレログラムの見方を例題を使って理解する

こんてんつ コレログラムを使って、データが周期性をもつかどうかを調べることができる。しかしながら、どうやってこのグラフが得られるかなどが複雑であるので、例題を使って分かりやすく解説してみる。 例題 2019年1月~2022年5月までの、電気代を例にとる…

「標本平均の標準誤差」と「回帰分析の推定値の標準誤差」と「回帰係数の推定値の標準誤差」

こんてんつ 統計を学習していると、 標本平均の標準誤差 回帰分析の推定値の標準誤差 回帰係数の推定値の標準誤差 の3通りが出てくる。混同して分かりにくいのでここにまとめてみる。 (本題の前に)標準偏差と標準誤差 本題の前に、標準偏差と標準誤差の違…

母平均の差の検定

こんてんつ 二つの正規母集団の母平均の差の検定について述べる。 母分散、が既知か?等しいか?否か? 母平均の差の検定は、検定する二つの母分散、の情報によってやり方が異なる。 二つの母分散、が既知の時。 二つの母分散、は未知であるが、等しい時()…

独立性のカイ二乗検定

こんてんつ 独立性の検定についてやり方を紹介する。 分割表の読み方と期待度数、理論度数、統計量 分割表のは観測度数を表す。 、は観測度数から生まれた周辺度数である。 、は周辺度数から生まれた周辺確率分布である。 次の帰無仮説を考える。 帰無仮説:…

共分散、相関係数、決定係数、変動係数の立ち位置を理解する

こんてんつ 共分散、相関係数、決定係数、変動係数やら、どれが何を意味しているのか、ごっちゃになる。それぞれの立ち位置を整理する。 一言まとめ 共分散:2組のデータの動きが、同じかどうかを見る指標(++、+-)。 相関係数:共分散を、の標準偏差で…

最小二乗法の行列による表現

こんてんつ 最小二乗法や回帰分析に関わる表現を、行列によって理解したいと思った。自分用のメモである。 線形モデルの行列による表現 一元配置モデルでも良いのだが、簡単のため次の多項式モデルを考える。 上のようなモデルは、 観測値のベクトル 計画行…

母比率pの差の検定

こんてんつ 母比率pの検定と母比率pの差の検定はちょっと違う。両者の違いを比較できるようにメモしておく。 参考: contents-open.hatenablog.com 覚えるべき結果 母比率の検定 二項分布に従う確率変数について。 母比率の期待値は、母分散はとなる。 よっ…

ベイズの定理の自分用メモ

こんてんつ 何回聞いてもすぐに忘れてしまうベイズの定理について、どうしても覚えたいのでまとめておく。 定義 条件付確率の定義 事象が起こったと分かった時のの分布を表す。 ベイズの定理 元々の注目事象についての情報「事前分布」を、が起こったという…

第一種の過誤と第二種の過誤の定義

結論のみ 第一種の過誤:誤ってを棄却してしまう確率。 第二種の過誤:なのに、を採択してしまう確率。 他の言い回し 第一種の過誤:実際はが正しいのに、これを棄却してしまう誤り。 第二種の過誤:実際はが正しくないのに、これを採択してしまう誤り。 第…

母比率pの検定、信頼区間

こんてんつ 母比率の検定統計量や、母比率の信頼区間については、統計検定2級でも頻出なように良く問われる。しかしながら、なかなか覚えられないのでまとめておく。 覚えるべき結果 それぞれの標本がベルヌーイ分布に従う時、確率変数の和の分布について、…

正規分布表に載っていない確率0.5以上の場合の求め方

こんてんつ 正規分布表には任意のに対する上側確率が与えられている。しかしこれは上側確率であり0~0.5までの値しか載っていない。参考書には、で対応できる、と記載があるが、これの意味合いについて考えてみる。 本題の前に 問題1 : となるは? 正規分布表…

標本抽出法の違いを図と例でまとめる(多段抽出、クラスター抽出、層化抽出、系統抽出)

こんてんつ 統計検定2級でも頻出の標本抽出法について。それぞれの違いを、簡単な例と図で理解していく。 図で理解 定義等の確認 図で理解 二段(多段)抽出法 クラスター(集落)抽出法 層化(層別)抽出法 系統抽出法 定義等の確認 二段(多段)抽出 定義…

尖度と歪度をイメージ図で理解する

☆こんてんつ 尖度と歪度ってよく聞くけど、どっちが正か負か分からなくなる。わかりやすく図をまとめてみた。 ★定義とイメージ 歪度:非対称性の指標のこと。 尖度:尖りの程度の指標のこと。 ★メモ 歪度を求める時は平均を書いてから、それとの差分が大きい…

(旧)ベイズの定理の使い方を例題を使って理解する

☆改訂しました 記事を投稿してから半年たって改めて見直すと分かりにくい箇所が多かったので、改訂しました。 contents-open.hatenablog.com ☆こんてんつ 何回聞いても良く分からないベイズの定理の使い方を、例題を用いて理解します。 ★定理 各種、意味は下…

【EXCEL】標準偏差(STDEV.P,STDEV.S,STDEVA…)の求め方の違いを例題を使って理解する

☆コンテンツ EXCELには複数の標準偏差の求め方がある。果たして、どの関数がどの式で計算しているかが分かりづらいので、例題をもとに解説する。 ★標準偏差の数学的な定義の仕方2つ の標本によって、次の2通りの標本分散が定義される。 eq1を’母’標準偏差、…

自由度調整済み決定係数の定義と意味を理解

☆こんてんつ 自由度調整済み決定係数の定義と意味を確認する。ノーマルな決定係数の詳細については、下記の記事を参考。 contents-open.hatenablog.com ★概要 ノーマルな決定係数は説明変数の数を増やせば増やすほど1に近づいてしまう。そこで、説明変数の数…

排反と独立の違いを図で理解

☆こんてんつ 排反と独立の違いについて、定義等を再確認する。 ★まとめ 独立かどうかをチェックする際には、とをそれぞれ計算して、一致するかどうかを見ればよい。

決定係数R^2の導出(回帰変動、残差変動、全変動より)

☆コンテンツ 決定係数の導出方法を述べる。回帰変動、残差変動、全変動の二乗和を用いて導出する。 ★3つの変動の二乗和について 回帰変動(Explained Sum of Squares, ESS) 回帰方程式によりで説明できる変動 残差変動(Residuals Sum of Squares, RSS) 回帰…

不偏推定量と一致推定量(定義と意味)

★不偏推定量 ・定義 を満足する推定量を不偏推定量と呼ぶ。 ・意味 推定量の分布が真の値の周りに散布していることを不偏である言う。不偏性とは、推定量の期待値をとった場合、真の母数の値となること。すなわち、この推定量が平均的に過大/過少の推定が無…

最小二乗法y=ax+bのa,b導出方法についてメモする

☆こんてんつ 回帰分析で用いる、最小二乗法の原理をメモする。どのようにして添え字の量(回帰係数)が導出されるかを記載。 回帰方程式 回帰係数の決定 ★回帰方程式 を食べる量、を体重として、とした時。これは「の上への回帰方程式」と呼ぶ。 ここで被験…

【EXCEL】分散(VAR.P,VAR.S,VAR…)の求め方の違いを例題を使って理解する

☆コンテンツ EXCELには複数の分散の求め方がある。果たして、どの関数がどの式で計算しているかが分かりづらいので、例題をもとに解説する。 ★分散の数学的な定義の仕方2つ の標本によって、次の2通りの標本分散が定義される。 eq1を’不偏でない’標本分散、…