こんてんつ
統計を学習していると、
- 標本平均の標準誤差
- 回帰分析の推定値の標準誤差
- 回帰係数の推定値の標準誤差
の3通りが出てくる。混同して分かりにくいのでここにまとめてみる。
(本題の前に)標準偏差と標準誤差
本題の前に、標準偏差と標準誤差の違いを理解する必要がある。
標本平均の標準誤差
標本平均の標本分布は、正規分布であるから、その標準化
は標準正規分布に従う。しかし、母分散は未知の場合が多いため、標本分散で代用したスチューデントのt統計量が用いられる。
この時、の標準偏差であるを、標本平均の標準誤差と言う。
回帰分析の推定値の標準誤差
回帰分析の推定値の誤差分散は、
で推定される。これの平方根を取ったのことを推定値の標準誤差(s.e. : standard error of estimates)と呼び、
と書く。
回帰係数の推定値の標準誤差
前項とは別に、回帰係数の推定値の標準誤差について問題になることもある。これは係数によって異なるが、例えば の様な方程式においては、
である。これの説明はやや難解である。しかし、コンピュータのパッケージプログラムはこれを出力してくれる。これを用いて回帰係数のt検定が
を用いて実施される。
まとめ
標本平均の標準誤差は
回帰分析の推定値の標準誤差は
回帰係数の推定値の標準誤差は